老犬の手作りごはん完全ガイド│栄養バランスと注意点を徹底解説!

ごはん
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—そんな変化を感じることはありませんか?

シニア期に入った老犬の体は、若い頃と比べて消化機能が衰え、必要な栄養素のバランスも変化していきます。

そんな中で、「愛犬に合った栄養をしっかり摂らせたい」と手作りごはんを考える飼い主さんも多いでしょう。

手作りごはんは愛犬の体調や好みに合わせて調整できる大きなメリットがありますが、一方で栄養の偏りや不足が起こりやすいという難しさもあります。

老犬にとって本当に必要な栄養とは?
手作りごはんを与える際に気をつけるべきポイントは?


本記事では、老犬の健康を支える栄養バランスの整え方や、手作りごはんの正しい献立の組み方について、具体的に解説していきます。

老犬に必要な栄養素とは

タンパク質の重要性

加齢とともに筋肉量が減少しやすい老犬には、良質なタンパク質の摂取が欠かせません。

消化吸収の良い鶏のささみや白身魚を中心に選びましょう。
ただし、腎臓への負担を考慮し、

1日の必要量】体重1kgあたり2.5g程度を目安に調整します。

必須ビタミン・ミネラル

老犬の健康維持には、適切なビタミンとミネラルの摂取が重要です。

以下に主要な栄養素と、それを含む食材をまとめました。

栄養素役割含まれる食材
ビタミンB群神経機能の維持レバー、魚、豚肉
ビタミンA皮膚・粘膜の健康維持にんじん、かぼちゃ
ビタミンE抗酸化作用青魚、かぼちゃの種
カルシウム骨・歯の形成煮干し、小魚、骨粉
鉄分貧血予防レバー、赤身肉
亜鉛皮膚・被毛の健康維持牡蠣、かぼちゃの種

獣医師に相談しながらプリメントでの補給も検討しましょう。

消化しやすい炭水化物の選び方

消化機能が低下する老犬には、白米やさつまいもなど消化の良い炭水化物を選びます。

体量の15-20%程度を目安に。食物繊維が豊富な野菜と組み合わせることで、腸内環境も整います。

グルテンを含む小麦は避けるのが無難です。

老犬・手作りごはんの基本的な配分

理想的な食材の組み合わせ

老犬の手作りごはんを作る際の基本的な配分は以下の通りです

食材区分配分比率おすすめ食材例
タンパク質60%鶏ささみ、白身魚、豆腐
炭水化物20%白米、さつまいも、かぼちゃ
野菜類20%にんじん、ブロッコリー、小松菜

良質なタンパク質を中心に、消化のよい炭水化物(白米など)、そして食物繊維とビタミンが豊富な野菜を組み合わせましょう。

この比率を目安に、一日2回の場合は各回でバランスを整えます。

一日の必要カロリー計算方法

老犬の必要カロリーは体重と活動量によって変わります。
以下の手順で計算できますよ。

必要カロリー計算


①基礎カロリー計算:体重(kg) × 30

②活動量による調整:基礎カロリー × 活動係数

  活動量の少ない老犬:1.4
  一般的な老犬   :1.6
  活発な老犬    :1.8

例)体重3kgの超小型犬の場合 3 × 30 × 1.4 = 126kcal が1日の目安

我が家の場合は 一般的な老犬で計算。
3.1×30×1.6=148.8  約150キロカロリーとなりました。

食材の保存方法と調理のコツ

作り置きを考えた保存・調理の基本ポイントは以下の通りです

食材冷凍保存期間調理の注意点
肉類1ヶ月以内中心温度75℃で1分以上加熱
魚類1ヶ月以内小骨を完全に取り除く
野菜類2週間以内みじん切りか柔らかく茹でる

解凍は冷蔵庫で6-8時間かけるか、流水解凍を選びます。

電子レンジ解凍は栄養価の低下を招くため避けましょう。

避けるべき食材と注意点

老犬に危険な食材リストは?

食材危険度起こりうる症状
ネギ類(玉ねぎ、にら等)⚠️⚠️⚠️貧血、溶血性障害
チョコレート⚠️⚠️⚠️嘔吐、痙攣、心不全
ぶどう・レーズン⚠️⚠️⚠️急性腎不全
アボカド⚠️⚠️嘔吐、下痢、心臓障害
生の豆類⚠️⚠️消化障害、栄養吸収阻害
生卵の白身⚠️ビオチン欠乏、消化障害

持病がある場合の調整方法!

病気の種類によって以下のような調整が必要です

  • 腎臓病:良質なタンパク質を厳選し、量を制限
  • 心臓病:塩分制限と適度な水分補給
  • 肝臓病:低脂肪で消化の良い食材を選択
  • 糖尿病:食物繊維を多めに、単糖類を制限

いずれの場合も、必ず獣医師に相談しましょう。

手作り食移行時の注意点!

ドッグフードから手作り食への切り替えは、1週間かけて段階的に行いましょう。
以下のステップで徐々に切り替えていきます

  1. 1-3日目:現在の食事の80%+手作り食20%
  2. 4-5日目:現在の食事の50%+手作り食50%
  3. 6-7日目:現在の食事の20%+手作り食80%
  4. 8日目以降:手作り食100%

体調の変化(下痢・嘔吐・食欲不振)が見られた場合は、すぐに以前の食事に戻します。

よくある質問

Q. 老犬の手作りご飯に向いている食材は?

タンパク質源

  • 鶏ささみ:最も消化が良く、低脂肪
  • 白身魚:良質なタンパク質とDHA/EPA
  • ささ身:脂肪が少なく消化に優しい

野菜類

  • かぼちゃ:食物繊維とβカロテン
  • にんじん:ビタミンA、食物繊維
  • ブロッコリー:ビタミンC、食物繊維

きのこ類

  • しいたけ:免疫力向上
  • まいたけ:整腸作用
  • エリンギ:食物繊維が豊富

Q. ドッグフードと手作りご飯、どちらが良いですか?

それぞれの特徴を比較すると

項目手作りご飯ドッグフード
栄養バランス管理が必要調整済み
新鮮さ
手間かかる簡単
調整のしやすさ
コスト比較的高い安定

理想的なのは、両方を組み合わせる方法です。

例えば朝はドッグフード、夜は手作りご飯というように分けることで、それぞれの良さを活かせます。

>> こちらの記事で厳選したドックフードを紹介しています。

Q. 手作り食で不足しがちな栄養素は何ですか?

主に以下の栄養素が不足しがちです


① カルシウム
・補給方法:煮干し、骨粉、乳製品
・目安量:体重1kgあたり50-100mg

② 亜鉛
・補給方法:牡蠣、かぼちゃの種
・注意点:過剰摂取に注意

③ ヨウ素
・補給方法:海藻類(ひじき、わかめ)
・使用量:少量から様子を見る

まとめ

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老犬の手作りごはんは、愛犬一頭一頭の体調に合わせた調整ができる大きな利点があります。

一方で、それだけ飼い主の知識と手間が必要になってきます。

手作り食に不安がある場合は、最初はドッグフードと併用するところから始めるのもおすすめです。


① 基本の配分を守る
  ・タンパク質:炭水化物:野菜=6:2:2
  ・新鮮な食材を使用
  ・清潔な調理環境を保つ


② 段階的に始める
  ・まずはドッグフードと併用から
  ・1週間かけてゆっくり移行
  ・体調変化を細かく観察


③ 定期的な見直し
  ・月1回の体重チェック
  ・便の状態をこまめに確認
  ・半年に1回は獣医師に相談

大切なのは、愛犬の様子をよく観察しながら、無理のないペースで続けていくことです。


この記事を参考に、あなたの愛犬に合った手作りごはんを見つけてくださいね。

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