老犬がごはんを食べない…試すべき7つの方法!食欲を戻すコツは?

ごはん
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「またごはんを食べない……」

シニア犬の食欲不振に頭を抱えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?

若い頃はモリモリ食べていたのに、最近は食器の前でじっとしたまま、ほとんど口をつけない――そんな姿を見ると、心配でたまりませんよね。

老犬が食欲を失う理由は、加齢に伴う自然な変化だけでなく、体調や食事の内容が影響していることもあります。

しかし、ちょっとした工夫で「また食べてくれた!」と嬉しくなる瞬間を取り戻すことも可能です。
そこで今回は、シニア犬の食欲を引き出すためにすぐ試せる7つの方法をご紹介します。

愛犬が美味しそうにごはんを食べる姿を、もう一度取り戻しませんか?

【老犬の食欲不振を理解しよう】

■加齢による身体的な変化


老犬の食欲低下には、以下のような身体変化が関係しています

老犬の加齢による身体的変化 味覚・嗅覚の衰え ・食べ物の香りを感じにくい ・美味しさを感じにくい ・食べ物への興味が減少 咀嚼力の低下 ・硬いフードが食べづらい ・顎の力が弱くなる ・歯の状態が悪化しやすい 消化機能の低下 ・胃腸の働きが弱まる ・消化不良を起こしやすい ・吸収率が低下する 基礎代謝の減少 ・エネルギー消費量が減少 ・必要カロリーが減る ・活動量が低下する

こうした変化は自然な加齢現象であり、徐々に進行していきます。

■要注意!病気のサインかも

以下の症状がある場合は、要注意です

老犬の危険信号(要注意症状) ! ⚠ 嘔吐や下痢 ・消化器系の異常のサイン ・水分不足や脱水の危険 ・24時間以上続く場合は要受診 ! ⚠ 著しい元気低下 ・普段の活動量が激減 ・反応が鈍い、立てない ・痛みや体調不良のサイン ! ⚠ 急な口臭の悪化 ・歯周病や口内炎の可能性 ・腎臓や肝臓の疾患の兆候 ・糖尿病などの代謝異常 ! ⚠ 急激な体重減少 ・数週間で5%以上の減少 ・栄養吸収障害の可能性 ・がんなどの重篤な疾患も これらの症状が見られる場合は、早急に獣医師に相談してください

【すぐにできる7つの対策方法】

まず、試せる対策を一覧でご紹介します

老犬の食欲改善 7つの対策 1. フードを温める 香りが立ち、食欲を刺激 温度は人肌程度に調整 電子レンジで15-20秒 2. 水分を加える 咀嚼・嚥下が楽になる 5分程度ふやかす 水分補給にもなる 3. フード種類を 変える ウェットフードを試す 子犬用は香りが強め 少量ずつ徐々に切替 4. トッピングを工夫 チーズ・ささみ・かつお節 少量でOK(全体の10%) 温かいと効果的 5. 食事回数を増やす 1回の量を減らして 回数を増やす 消化の負担軽減 6. 食事環境を整える 食器台で高さを調整 静かで落ち着ける場所 滑り止めマットを敷く 7. 食事姿勢を サポート 体を支えて安定させる 誤嚥防止のため顎を 少し上向きに

フードを温める

人肌程度に温めることで香りが強くなり、食欲を刺激します。

  • 香りが立ち、食欲を刺激
  • 温度は人肌程度に調整
  • 電子レンジで15-20秒程度

※必ず人肌程度まで冷ましてから!!

水分を加える

水分を加えて食べやすくします。

  • 咀嚼・嚥下が楽になる
  • 5分程度ふやかす
  • 水分補給にもなる

    ドライフードに水分を加えることで、
    ・喉ごしが改善
    ・消化の負担軽減
    ・香りが出やすい
    メリットがあります

フードに対し20-30%の水分を加えましょう

フード種類を変える

老犬の状態に合わせて、以下のようなフード変更を検討しましょう。

犬のおすすめフードタイプ フードタイプ 特徴 ウェットフード 水分が多く食べやすい 半生フード 適度な柔らかさ 子犬用フード 香りが強く栄養価も高い シニア用フード 消化がよい 犬の年齢や状態に合わせて最適なフードをお選びください
  • ウェットフードを試す
  • 子犬用は香りが強め
  • 少量ずつ徐々に切替

選び方のポイント
①少量でも栄養価が高いもの ②消化の良い原材料使用 ③食べやすい粒の大きさ

トッピングを工夫

食欲を刺激するトッピングを活用しましょう。

効果的なトッピング例 基本的なもの ささみの茹で汁 香りが強く食欲増進 かつお節 風味豊かで混ぜやすい チーズ(少量) コクがあり好まれやすい 手間をかけるもの 野菜スープ 栄養価が高く水分補給 温かい煮干し粉 香りが強く食欲を刺激 温野菜のペースト 消化良く栄養バランス◎ ※与える量は通常食の10%以下に
  • チーズ・ささみ・かつお節
  • 少量でOK(全体の10%)
  • 温かいと効果的

食事回数を増やす

シニア期の段階に応じて、適切な回数と量を調整します。

老犬の年齢別「おすすめ」食事回数 年齢が上がるにつれて、少量多回数の給餌へと移行します 初期(7-10歳):2-3回/日 1回あたりの量:通常量の1/2 中期(11-13歳):3-4回/日 1回あたりの量:通常量の1/3 後期(14歳以上):4-5回/日 1回あたりの量:通常量の1/4 徐々に分割して少量多回に移行 若い 高齢
  • 1回の量を減らして回数を増やす
  • 消化の負担軽減
  • 食べる意欲を維持

食事環境を整える

快適な食事のために、環境面での工夫が重要です。

環境改善のポイント 老犬が食べやすい環境づくり 場所の工夫 静かな場所 人や他の動物の 往来が少ない場所 温度の安定した場所 エアコンや暖房の 風が直接当たらない 滑りにくい床面 安定して立てる カーペットなどの上 器具の工夫 食器台(高さ10-15cm) 首への負担軽減 滑り止めマット 食器が動かない工夫 広めの食器 鼻や顔が触れにくい 浅めの食器 食べやすい深さ フードが取りやすい 照明 適度な明るさ 暗すぎず明るすぎず 食べ物が見やすい 影ができない配置 食器に影ができると 食べ物が見えにくい 犬の状態に合わせて適宜調整してください
  • 食器台で高さを調整
  • 静かで落ち着ける場所
  • 滑り止めマットを敷く

食事姿勢をサポート

正しい姿勢をサポートすることで、安全に食事ができます。

老犬の食事姿勢サポート 基本的な姿勢サポート 1 首の角度:15度程度上向き 15° 誤嚥防止のため、少し上向きに 2 体の安定:横から軽く支える 倒れないよう優しく体を支える 3 高さ調整:肘の位置が床から5cm程度 5cm 適切な高さで食べやすく 注意点 無理な姿勢を強要しない 犬が嫌がる場合は 無理に保持しない 疲れた様子なら休憩を 食事は短時間で 無理せず数回に分ける むせる場合は角度を調整 個体に合わせて 角度を微調整する ! 犬の様子を観察しながら 調整することが大切です ※異常がある場合は必ず獣医師に相談してください
  • 体を支えて安定させる
  • 誤嚥防止のため顎を少し上向きに
  • 楽な姿勢を維持

【よくある質問と対処法】

Q
何日食べないと危険?
A

老犬は1日でも要注意 →24時間以上は要受診

Q
無理に食べさせるべき?
A

強制給餌は× →誤嚥や逆効果の危険

Q
水も飲まない場合は?
A

即受診が必要 →脱水は重症化のリスク大

【まとめ:老犬の食事改善のポイント】

最後のまとめと重要ポイントの整理を行います。

老犬の食事改善の流れ ステップ1: まず試すこと フードを温める 水分を加える 少量多回に分ける ステップ2: 併せて検討 フードの種類変更 トッピングの活用 食事環境の改善 ステップ3: 状態に応じて 食事姿勢のサポート 獣医師への相談 介護食の検討 各ステップを順番に試し、犬の食欲や状態に合わせて対応してください

要注意!以下の場合は速やかに獣医師に相談を

  • 緊急性の高い症状
    ❗ 24時間以上の絶食
    ❗ 水分摂取の拒否
    ❗ 急激な体重減少
    ❗ 嘔吐・下痢の継続
    ❗ 著しい元気消失

老犬の食欲不振は、多くの場合で対策と工夫により改善が可能です。

ただし、無理な給餌は逆効果となる場合も。愛犬のペースを尊重しながら、できることから少しずつ試していくことが、長期的な改善につながります。

日々の食事量と体調の変化を記録しておくと、獣医師への相談時にも役立ちます。

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